記念講演会

🔳 日時・会場

令和5年11月19日(日)13:30 ~ 15:00
足立区立第四中学校 体育館

🔳 テーマ

「生きる」あの時を忘れない ・・・
『地震が起きたときに、どうすればいいのか』

🔳 講演者

相馬市伝承鎮魂祈念館 語り部 五十嵐ひで子様

🔳 記念講演会の内容

令和5年11月19日、足立区立第四中学校体育館において、福島県相馬市伝承鎮魂祈念館の語り部 五十嵐ひで子様をお招きし、委員制度発足70周年記念講演会を開催いたしました。
講演は、五十嵐様の東日本大震災における被災経験をもとにした内容であり、当日は秋晴れの穏やかな日差しに見守られ、近藤やよい足立区長、長井まさのり足立区議会副議長をはじめ、多数のご来賓の方々にご臨席を賜り、小学校・中学校校長、開かれた学校づくり協議会会長、小学校・中学校PTA会長及び学校関係者の皆さまにも多数ご出席いただきました。

福島県相馬市と足立区が結んでいる災害協定から生まれたご縁により、青少年委員会では、平成25年6月と平成30年11月の二度にわたり、震災後の復興視察に赴いております。そして、今年度の委員制度発足70周年記念事業の一環として開催された記念宿泊研修会にて、三度目の訪問をさせていただきました。この研修会での五十嵐様との出会いが、今回の講演会をお願いするきっかけとなっております。

講演では、町が津波にのみ込まれていく様子を視聴した後、五十嵐様の被災した体験話が続きました。津波にのみ込まれながらも松の木に必死にしがみついて、つないでいた叔父の手が離れ、また一緒にいたご主人もその波のなかに「ひで子ぉ〜」と叫びながら姿を消していった。その直後、ご自身も波にのまれ着ていたものも剥がされ、気がついた時には瓦礫から顔だけが出ている状態でした。必死に助けてと叫び消防団に救助されたという壮絶な体験が語られました。その体験を時折ユーモアを交えながらお話しされる五十嵐様のお人柄と、何よりも今を生きる力強さを感じさせられるものでした。

五十嵐様が被災経験より子供たちに伝えたい言葉には「意識を持った行動を」と「自分の命は自分で守れ」というものがあります。伝え聞いて、教えられたことを理解し意識を持った行動が自分自身を守り、そしてその上に他人を守ることができるのだと言えます。
委員制度発足70周年に掲げたテーマ「生きる」〜未来の子どもたちへ〜の「生きる」とは、ただ生命を維持することだけではなく、それは困難に立ち向かう力強さ、そして未来への希望を感じることのできる言葉であるため、被災経験とそれを語り伝え続ける中から生まれてくる温かくも力強い五十嵐様のお言葉からも、同様のことを教えていただいたように感じました。

五十嵐様におかれましては、くれぐれもご自愛いただき、今後も語り伝えていただきますようお願い申し上げます。私ども青少年委員も福島県相馬市及び記念講演会での教えを意識して、これからも伝え続けることをお約束します。

※参加された皆さまの感想より
・実際に体験されたお話は伝える力が格別です。
・私たちができることは、「東日本大震災を決して忘れない」ことだと思います。
・「風化させない」「伝え続ける」「自分の命は自分で守る」等の感想が多くありました。

🔳 記念講演会の様子